1. TOP
  2. 東かがわ市地神塔調査

東かがわ市地神塔調査

東かがわ市内の地神塔(地神さん)調査

地神塔は、地神信仰に基づいて建立された石塔です、春の田起し時と秋の収穫時にそれぞれの地域でお祀りされてきました。東かがわ市内では地神塔を親しみを込めて地神「じじんさん」と呼んでいます。
東かがわ歴史研究会では平成28年から3年かけて地域で親しまれてきた地神さんの調査を行ないました。調査総数は124基でした。(引田地区34基・白鳥地区43基・大内地区47基)

地神塔は多くの場合五角柱で「天照大神 (あまてらすおおかみ)、大己貴命(おおくにぬしのみこと) 、少彦名命(すくなびこなのみこと) 、埴安媛命(はにやすひめのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと) 」の五神名が刻まれており、五神名地神塔 ・五角柱地神碑、などとも呼ばれています。

地神塔には天照大神が正面に刻まれており、時計回りに大己貴命(おおくにぬしのみこと) 、少彦名命(すくなびこなのみこと) 、埴安媛命(はにやすひめのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと) 」と五神名が続くケースが多いですが、調査結果は必ずしもこのとおりではありませんでした。これは建立した地域の人達や神官あるいは石工の考えによるものと思われます。

また、石塔に刻まれた五神名は旧字や当て字と思われるものも含まれていますので、詳細はPDFにて手書きの調査票をご覧ください。調査票の所在地欄に記載している記号は市内各戸に配布されている東かがわ市タウンマップの記号です。参照ください。

地神(地神塔)信仰とは

地神信仰とは原始時代より地域で自然発生的に生まれ、日常生活の中で受け継がれてきた祈りの一つだと思います。それは自然界への畏敬の念と祖先崇拝を中心にしたもので,日本の農耕社会の中で長い年月をかけて醸成され、伝承されてきたものでしょう。山川草木自然界全体に人知の及ばぬ神の力が宿るという畏敬の念は、稲作を中心にした豊作祈願と結びつき、やがて地域社会全体の信仰へと昇華されていったのでしょう。山川草木あらゆる神々に対する畏敬に基づく信仰は原始時代より安寧を願う人々の心の拠り所であったに違いありません。

しかし、農業から工業へと社会基盤が大きく変貌を遂げていく中で、地神信仰も段々と薄れ、 かってのように地域社会全体で祭祀が執り行われることは少なくなりました。

東かがわ歴史研究会は、こうした時代背景の中で長い間地域の信仰を集めてきた地神塔の現在を調査してきました。完全に市内の地神塔を網羅したものではないかもしれませんが、3年間の調査記録をここに紹介します。

調査漏れの地神塔をご存じの方は是非当会迄お知らせください。

東かがわ市内の地神(塔)の現状

【調査数】引田地区34基  白鳥地区43基  大内地区47基  計124基

※調査票は調査時の手書きのレポートになります。